てんかん発作は、脳の神経が発作の間だけ過剰に働いた結果現れるもので、症状は多岐にわたります。けいれんだけがてんかん発作ではありません。
てんかんの有病率は人口の0.8%、日本では約100万人の患者さんが治療を受けていると推定される身近な病気で、赤ちゃんから働き盛りの方、高齢の方まであらゆる年齢で発病します。
原因は生まれる前や出生時の障害であったり、脳炎や外傷・脳腫瘍、脳血管障害、アルツハイマー病など多彩で年齢により特徴があります。
てんかんの治療は薬物療法が基本です。それでもなかなか発作がとまらない場合に、外科治療や食事療法が検討されます。
治療により7~8割の方は発作がとまり、20年後には5割の方は服薬しなくても発作が起こらなくなります。治療は発作を止めることが目的ですが、発作がとまることにより発達が伸びる、行動障害や記憶障害、うつなどの併発症状が治まることもあります。運転免許が取得可能になるなど社会生活の改善も見込まれます。積極的に発作をとめる努力を続けること、いいかえれば、病気に前向きに取り組む意欲は治療上とても大切で、MOSESはそのための治療手段です。